住宅の断熱欠損ポイントⅢ

【ポイント】
ユニットバス周りの断熱欠損により、折角アイシネンのような高性能断熱システムを採用いただいても もう一つ優れた結果にならないとUB周りの通気止め等の対応をお願いしていますが、なかなか理解していただけないのが現状です。 関連ウェブサイトを見るとUB周りの断熱欠損によるクレームや投稿も少なくありません。

そのような懸念の中、先日2年前に新築されたデザイナーズハウスのお施主様から当社ウェブサイトを見て寒さに対する相談をいただきました。 1部ロフト倉庫がある平屋の実にすばらしい建物です。( 許可がいただけず素敵な外観をUP出来ず残念 )
早速小屋裏に入り断熱の施工状況を見せていただくと100ミリ厚のグラスウールを実に丁寧に敷き詰められていました。 ロフトの小屋裏内壁や天窓の仕切り壁にもGWを貼りテープで止められ、まだ2年足らずできれいなままです。 当然軒部の開口に褄側の壁にも大きな換気ガラリが付けられ、小屋裏は完璧な外部空間です。
床下に潜り断熱状況を見ると押出法ポリスチレンフォーム厚さ30ミリが丁寧に施工されています。 ところがUB周りの基礎断熱はもちろんUBと壁の隙間の通気止めもなされていません。 当然床下は基礎パッキンによる換気が十分で全くの外部ですが、特に大変寒く感じました。 図面を見て解る様にUBと脱衣室が北東部へ突き出た形になっており、特に外気・風の影響を受ける場所にあり、意外とこのような造りは多いものですね。
(図面の赤線はアイシネンによる基礎断熱の施工予定図です。 基礎パッキンの換気口をテープで塞ぎ基礎立ち上りコンクリートと土台半分まで、 土間500幅で吹付け断熱し外気を遮断しコンクリートから伝わる熱を遮断し結露を防止します) ユニットバスの天井点検口から小屋裏を除くと屋根下にグラスウールを丁寧に敷き詰め断熱をしてありました。
ところが脱衣室側の間仕切壁の小屋裏は大きな開口が開いたままで、小屋裏に上がってみると風が吹いていないにも関わらず冷気を感じました。 地下鉄の階段室のような上下の温度差によるものでしょうか、それとも中途半端な開口のせいでしょうかお住まいの奥さんは 、全体的に寒いけれど特にお風呂脱衣室が特に寒いと言われることが解りました。
場所は変わり2月にアイシネンを施工させていただいた新築住宅で、基礎断熱は白蟻の心配・防蟻メンテ上在来の床断熱です。 ユニットバス周りの断熱処理について前もって工務店さんとUBメーカーさんと現地で打ち合わせを行いました。 すると現在ユニットバス周りの「冷気止めシート」なるもので塞ぐと聞き、全くの勉強不足で知りませんでした。 すぐにウェブサイトなどで調べますがヒットしません。
メーカーの営業マンに電話して確認したところ、パンフも資料もないとのことで、現地へ出向いたところ写真のような現場合わせのサービスだとか? 断熱粘着テープ(ポリエチレンフォーム厚さ3㎜)を使ってUBと床面を塞ぎ床下の冷気が内壁の開口から室内・小屋裏に影響することを防ぎます。
3年前のエコポイント申請時にやっと問題視され指摘されるようになりましたが、ユニットバスメーカー・据え付け業者さんが対応してくれるようになり、 大変うれしい事です。多少心配なところはありますが、今後改良を期待し見守りたいと思います。



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