断熱後進国・ニッポン

【ポイント】
暖かい国だけでなく、寒冷な国から訪れた外人さんも一応に日本の冬は寒いと云われます、屋外が寒いのは当たり前ですが、室内が寒いのは驚きだそうです。


ある統計によると75歳以上の高齢者で人口10万人に対する溺死死亡率が先進国で断トツに高いのが日本です。 男34人女26人で、二番のギリシャ13人と7人、続いて韓国11人と6人ほかロシア、フランス、アメリカ、イタリア、ドイツ、イギリスと続きます。
ご存知と思いますが、日本の場合ほとんどが浴室内で心筋梗塞・脳卒中により浴槽内で溺れて亡くなるものです。 (浴室の死亡はヒートショック血圧の急変によるもの)

この心筋梗塞や脳卒中は寒い時期が暖かい時期の2倍以上も発生し、このような現象は先進国では日本だけだそうです。
いかに気密・断熱に関する施策が遅れているかがわかります。
遅ればせながら2020年に省エネ基準が改定され徐々に基準に対する考え・施工も浸透してきましたが、現時点では5200万軒の住宅でクリアしているのはわずか5%程度だそうです。

その様な事情から石油暖房器具を使うことが多く、排気ガスをそのまま室内に放出するタイプが一番普及しているのが日本です。
今までの隙間だらけの住宅であれば問題なかったもののアイシネンのような高気密な住宅で開放型の石油ストーブを使うと酸欠から 1酸化炭素の発生で気分が悪くなり死亡に至る中毒症状を引き起こすことになります。

結局、気密断熱の遅れからエアコンでは思うような暖房効果が得られず、石油ファンヒーターの開発・普及につながったようです。
先日アイシネンで建てられたお施主様が工務店さんにガラスの結露がひどいと連絡が入り調査すると、 石油ストーブを使用され、昔ながらにヤカンを乗せてお湯を沸かされていたようです。
工務店さんも引き渡し時点で開放型の石油ストーブは使わないこと、 24時間換気の重要性も十分に説明されていたはずですが、なんとなく以前の家で持っていたものを使われたようです。
我々の意識改革の努力が不足しているようで、もっと情報発信を頑張らなければなりません。


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