33℃がとっても涼しい!?(現場報告)

【ポイント】
今月8月熊本県北にある中学校体育館の改修工事に、アイシネン水発砲の硬質ウレタンMDRを採用いただき、折板屋根に吹付施工を行いました。

7月末打ち合わせ、現場調査に伺う前からとてつもなく大変な仕事になると覚悟はしていましたが、 予想を上わまわるハードさでした。広さ1500㎡弱高さ12m程度ですが、 建築工期が7月21日から8月25日で、床養生から足場組立、天井解体、折板屋根のペフはがし、 ウレタン吹付、鉄骨塗装完了後、足場解体清掃までを梅雨明けの晴天続きの酷暑の中をやりきらなければなりません。
当社は7月末天井解体を待って、鉄骨梁等の養生に入り8月5日から吹き付け施工となりました。 1階の床付近が午前中29℃の時、下から作業床面の温度が37℃を表示しました。
1階床面には、3相200V電源の大きな送風機が何台も設置され、朝の涼しい内から.天井面へ向けて送風しています。 高所で作業をされる方々に少しでも送風して暑さを和らげるようにと、建築担当者の配慮です。
しかし、残念ながらウレタンの施工中はミストが飛散して床や壁を汚さないようにブルーシートを敷き詰め、作業床と壁の隙間も養生シートで覆ってしまう為、 作業足場の下でシャットアウト全く風が入ることはありません。 小屋裏の作業場にも送風機が数台設置され、大風量で送風していますが、なぜか風として感じません?? 体温以下の空気の流れで熱を奪われることで風と感じるようで、45℃以上もある温風ではどうしようもありませんね。
このような時、ジャバラダクトファンを使い、ダクトを養生の間から下へ降ろすと、 低い温度の風を取り込むことが出来、夏場の小屋裏作業はこの方法しかありません。 折板屋根のペフ材を剥がした折板面の温度は54℃表示しました。 ( ペフとは、ポリオレフイン発砲体で「東レ」の商品名、長尺シート状の4~5ミリ厚板材を熱融着にて鉄板に 貼り付けることで、結露を防止することが出来ます )
ちなみにウレタンを25ミリ程度吹き付けた後は43℃でほぼ小屋裏の温度です。 建築屋さんが前もってスポットクーラーを3台ほど小屋裏作業場に設置するとの事で大変期待していました。
たしかに養生作業をしているときは、かなり涼しく感じていましたが、今回はスイッチが切ってありました。 スイッチを入れて運転しても全く涼しく感じません。 フィルター目詰まりと思いフィルターを外して、下に降りてエアーを吹かせてきれいに清掃しましたが・・・・ スポットクーラーの吸い込み口の温度がなんと45℃で吹き出し口の温度が36までしか下がっていません。
期待したS・クーラーも、吸い込んだ空気を9℃程度しか下げる能力はないということに気付かされました。 体育館の仕事のお話をいただいてから、スプレーヤーのために、クールベストやジャケットなどいろいろと調べて、 新たにオイルレスのコンプレッサーを購入して試してみましたが、効果が期待できそうなものが見つかりませんでした。
結局4人態勢で、スプレー作業は30分交代として下に降り、休憩、水分・塩分の補給です。 もうお分かりですね、下に降りてくると33℃で小屋裏と比べて12℃も下がります。 小屋裏に居ると屋根からの輻射熱で体感温度は50℃以上にもなるわけで、フロアー面ではしばらくはホントに涼しく感じます。 人は温度差により暑さ・寒さを感じますが、温度差が大きいとストレスを感じ体調を崩すことになります。 暑いからと云ってクーラーの温度を下げ過ぎないように! ご注意ください。
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